エウレカセブン最終回まとめ

ようやく時間が取れたので最終回が見れました。
まず判明した事実から。
絶望病とはスカブに魅入られた病とされる。でも実際はスカブと通じているから肉体の方が反応しなくなるようだ。つまり絶望病患者の精神はコアである司令クラスター内で生活していた、ということで合っているのかもしれない。
それならばアネモネを含めて絶望病患者がアネモネの複製として用いられることに意味があるように思われる。
二つめはスカブは"カサブタ"の意であることがはっきりしたということ。外観測的にスカブの中に地球があるということが認識できた。一応スカブに穴を開けて中に入り込んだジ・エンドが居たから有る程度は認識していたけれど、それがきっちり外側からの観測で認められたのはこれが初めて。幻覚とかそういうものではなく、確かにスカブの中に地球が有ったと言うことがわかったわけだ。
三番目はデューイの死と連動することを意図して作られたアネモネエウレカの首輪だ。これはデザイン的な意味はなく、デューイが死んだときに代理の司令クラスターとなりうるエウレカアネモネにスカブの自壊を促すプログラムを注入し、スカブを滅ぼすことを意図している。これによってクダンの限界は引き起こされずに済むし、人間は生き残る。
四番目は月光号が何故一万三千の艦隊との攻撃を行わなくて済んだのか。てっきり制作側の怠慢かと思ったが、これはスカブのコアへ攻撃を開始したエイフェックスの作用によって抗体コーラリアンが出現したことでそちらへの対処で手が回らなくなったからということらしい。

判明した事実とは別に新たな疑問も生まれる。
まずスカブの自壊プログラムを仕込んだという首輪だが、そのプログラムは一体どうやって組んだのか?理論体系がはっきりしないものへどうやってタッチすることが出来たのかはっきり言って理解不能。可能性で言うならばトラパー信号による何かなのかもしれない。
二番目に、エウレカはいわば汚染されているのに、代理司令クラスターになろうとした、という物がある。司令クラスターになってしまえばスカブ諸共滅ぶことは確定。ならなければクダンの限界がやがて訪れてしまう。エウレカは司令クラスターになっていないのに、なっているというホランドの言葉で司令クラスターに関する事柄がT/Fで別れてしまい、状況の判別が難しくなったが、あの状況は司令クラスターになっていたのか?それともギリギリの所で踏みとどまっていたのか?心情的には後者だと思われるが詳しいところの説明はない。
三番目。確か地球では固有の生物種は植物以外絶えているんじゃなかったっけ?海には魚が泳ぎ、巨大な樹木と化したエウレカの枝には鳥がとまっていた。うーんいいの?これ。
四番目。エウレカレントンのその後について。エウレカレントン、そして子供三人は司令クラスターになるつもりだった。状況は色々変わってレントンは司令クラスターになりかけのエウレカの元へ馳せ参じる。一人だけそちらへは行かせない、そう言う結末だったはずだ。二人はスカブに解け合うのかと思いきや、ニルバーシュに宿ったスカブの意思がスカブを別世界へと送ることを決定した。これは月へなのか、クダンの限界を利用した別次元の世界へ向かったのか判然としない。結果スカブは崩れ去り、半分のスカブは残されて半分はいずこかへ消えた。残されたレントンエウレカは地上に向かって落下していく。スカブに取り残されることなく、実体として残ったのではないかと考えられる。さて、そこで考えなくちゃあいけないことの仮説その一。
落下による空気との摩擦とどうやって地面に降り立つのか?その方法は一応一つ提示されているけれど甚だ心許ない。スカブコーラルは地上における物理法則を曲げることが可能らしい(オラトリオの破片が地上へ落下してくるときにその侵入角度を弄っていた)。ということはエウレカレントンは降下速度を落とすことが出来るかもしれない。ということで、生身として生きている可能性は0ではない。
仮説その二として、一年間もモーリス・メーテル・リンクの三人をほったらかしにしている。二人は未だ帰り着けていないらしい。これは一体何故なのか?最後の所でレントン・サーストン記念公園が出てきていると言うことはその存在は世間に認識されていると言うことだ。ではなぜ本人が来られないのか?こう考えるとレントンエウレカと共にスカブと人間の共生を図るため、残されたスカブの中でその方法を模索している状態にあるのかもしれないという可能性が提示される。では可視される存在として描かれたレントンエウレカは非実体であると考えられなくもない。
というわけで、どちらとも云えるし、どちらとも云えないという玉虫色的決着をみたように思われるわけです、はい。
気を取り直して五番目。デューイの胸にあったコンパクドライブは一体いつ埋め込まれたのか?ノルブがコンパクドライブを埋め込むことになった原因はサクヤと共にゾーンへ突入したはいいが突破できなかったことでサクヤのコンパクが宿りああして形を作った。ならば、デューイのコンパクドライブもゾーンへ突入したことに起因するのだろうが、誰と共に行ったのかが不明。もしかしたら人工的にコンパクドライブを埋め込むことも可能なのかもしれない。コンパクドライブを埋め込むことによってノルブと同様にスカブから情報を引き出すことが出来たのもこれ有って故なのかもしれない。

結論として、やっぱりきちんと終わってないように思える。可能性を潰していってくれた方が収束としては都合が良いんじゃないかなぁ。ま、クダンの限界そのものがトンデモだけどさ。愛故に二人は一緒、どこまでも、と無垢さ一杯ですが倦怠期が訪れたら・・・と考えるとねぇ。アニメらしいアニメですわ。内容的に大人向きな内容なのにもかかわらず現実よりも理想を高く掲げる佳い意味での子供っぽさ、無邪気さを見せてくれていますねぇ。「大人が悪い」云々もよくある言葉です。
アニメはこういう終わり方をしたけれど、他の媒体はどうなるのかねぇ。ちょっと興味があるけれど、きちんとした終わりが見たい。
セカンド・サマー・オブ・ラブって結局なんだったんだろうねぇ。共生の始まりとかそんな感じなんだろうか。