交響詩篇エウレカセブン 47話 アクペリエンス・4

地球。砂浜のような場所でレントンの姉がぽっつり立っている。レントンは全ての観念がぶっ飛んで姉の元へ駆け寄ろうとするが、逃げ水のようにどんどんと逃げていく。必死に追いすがろうとするレントンの様は寄る辺ない子供そのもの。年齢相当ってのが合ってるかと。
やがてホワイトアウトして場面転換。セピア色の街角に移動したようだ。壁には本がたくさん詰っていてまるで図書館。そこでようやく再開するレントンとダイアン。二人は話をすることになる。
ダイアン曰く、レントンエウレカ・子供三人はようやくスカブコーラルの中心、司令クラスターについたということを宣言する。
一方エウレカエウレカで同様の街角にたどり着く。サクヤの本をあるところに届けなければならない、と健忘的に走っていく。
街中にはぽつりぽつりと本を読む人がいる。座って読んでいたり、立ったままだったりと様々だが動きそのものは緩慢でどこか満ち足りた感じがする。
ダイアンは「気がついたらここに来ていた」という。ここではスカブコーラルが何を考えているか実にスムーズに理解できるのだそうだ。だから外の人間が解っていない真実をダイアンはレントンに伝える。

ある意味でアカーシックレコードそのものだな。若しくは煉獄か。

一万年前、隕石がロケットにぶつかりスカブコーラルは地球に来襲した。ただ、元々地球外生命体だったのか、それとも偶然によって発生した物なのかは解らない。彼らは海ではぐくまれていった。知的生命体だったスカブコーラルはどんどんと増殖し、やがては人間はその存在に脅威を感じさせるまでになった。故に人間は攻撃を加えていったが、スカブコーラルはほとんど痛痒を感じなかった為全くと言っていいほど戦いにはならなかった。地表のほとんどをスカブが覆ったことでやがて人間は地球を離れ、そして地球上にはスカブコーラルだけが残った。あらゆる生命と融合を繰り返したスカブコーラルはそこまで来てようやく気がついた、孤独というものを。融合しないと意思を伝えることが出来ないスカブコーラルは再び人間がやってきたことをとても喜んだ。何故ならば人間がスカブコーラルと対話が出来る可能性を秘めた唯一の例外だったからだ。しかし、両者は敵対している。しかもスカブコーラルは相手に意思表示をする方法がない。唯一の例外が融合なのだ。そこで対話の可能性を外的に求めたのがサクヤとエウレカという人型コーラリアンであった・・・。
メーテル・リンク・モーリスの三人はエウレカレントンとはぐれてしまった。泣きそうになる二人を押さえようとするがモーリスもやっぱり涙目。そこに現れる人影が・・・逆光で誰だか見えない。
アイキャッチ
ダイアンは話しつづける。クダンの限界はもうそこまでやってきているという事実。スカブの司令クラスターが破壊されたら寝ているスカブコーラルが起されてクダンの限界が起こる。三千年前に人間と増え続けるスカブコーラルによって引き起こされたクダンの限界によって実際に世界が裂けて裂け目の向こうにまた別の世界があることが解っている。もしもクダンの限界を突破しない道を選ぶというのならば、スカブコーラルと人間の融合をしなければならないという。
しかしレントンは悪あがきをすることを頑なに提案する。それ以外の道の模索を愚直に求める。

一方的人類補完計画キタ━(゚∀゚)━!

いつの間にか子供三人と合流しているエウレカ。そしてその場所に来ていたのはレントンの父アドロック・サーストンだった。
レントンエウレカはユニゾンで司令クラスターへの攻撃を止めると宣言する。そして抱き合う。

こういう表現って古典的なアニメだよねぇ。なんか未来少年コナンを思い出しますよ。健全に抱き合って喜びを分かち合う。ああ、汚れちまったなぁ。

レントンは子供三人の側に人影を見つけ、そして父を発見する。なんとなく思いをぶつけるレントン。アドロックはただ微笑んでいるだけ。
そこへ司令クラスターの決定をダイアンが運んでくる。エウレカレントンの案を承認したという。

結局アドロックは喋らなかった。じゃあ何のために出したんだか。

そうして五人は戻っていった・・・。

一方デューイはセカンド・サマー・オブ・ラブを執り行うためにオラトリオNo.8を使うことについて演説、後にスイッチを押した。


うーん、やっぱりクダンの限界が最大のネックだな。「知的生物が一定量、一定の場所に集まりすぎると空間が壊れる」というのは何故?とかどうして?とかいう疑問以前に、んなわけないだろと意識的に拒否が出ちゃうからここのディティールをなんとかすべきだったわ。ほとんどMMRの「地球は滅亡する」に近い話がだしなぁ。
で、最終回に向けてもうほとんど決まってしまった。共存はほぼ無理。となるとどちらかが地球を離れることになる感じか。まぁ、元々随分前から伏線として後悔しているような回想が入っていたから別離は時間軸リストにあったんだろうな。まだ先も見えないというのにウルトラE難度の着地点を考えるとするとエウレカが残ってスカブコーラルが移動・移住ということになりそうな予感。別離はエウレカとの物じゃなくてスカブの中で精神体として活動しているアドロックやダイアンのような気がする。ちなみに鬱エンドとして考えられそうなのはレントンだけ残して人類滅亡スカブコーラルに埋没して精神体として生き続けるレントン。あのときああしていれば、こうしていればと後悔に明け暮れるとかかな。でも流石にこれはないだろう。他にもエウレカ人間化、完全スカブ化とかいうのも残ってるかな。
まぁ、セカンド・サマー・オブ・ラブに関してはゾーンの地球から戻って来るエウレカレントンニルヴァーシュが引き起こすのは当然だろうし、艦隊戦も半端じゃないレベルで行われそうな感じだわ。板野サーカスがアホみたいな数見られそうだね。
デューイは演説とボタンを押したことで死亡フラグが立っちゃいましたね。シロッコよろしく美しくない死に方をすると思われ。
しっかし、スカブコーラルと人間の同化ってのはぞっとしないなぁ。あくまでスカブコーラル側の虫の良い主張なわけでなぜそれを人間サイドが受け入れる必要があるのかが謎。やっぱりここは金枝篇の森の王がそのテーマになっているんだろうな。追われた王(司祭)が戻ってきて、現在王位についている奴を殺そうとしている。状況としてはこれそのもの。王となるには前任者に血の粛清をとなっているわけだから別段おかしな話じゃない。元々スカブコーラル自体が人間を駆逐したわけだからねぇ。論理的におかしいけれど、殺される現王と殺そうとする新たな王が共存するために同一存在になりましょう、って現王に提案されても普通断って殺すと思うんだが。死の掟を負の円環から救うための方便としても佳いかもしれないけれど、何か違うよなぁ。
やはりあの地球はスカブコーラルのゾーンを越えた精神世界だったのだろうか。だったらあそこまで時間をかける意味は何なのだろう。ちょっと気になった。それにエウレカのスカブ化が進行した意味もようわからん。第一あの羽はなんなんだろ。サクヤが蓮の花だったからとか言うのは違うだろうし・・・。あの蓮の花はふつうの物質だったからなぁ。
結局今回は説明に次ぐ説明でリアルワールドでの事柄はほんの2分ほどしか流れませんでした。っていうかタイトルコールが7:20超えたあたりでようやく流れるとか正気の沙汰じゃないからw。