寺沢大介 喰いタン(1)〜(3)

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最近めっきり漫画雑誌を読むことが無くなった。単行本派に鞍替えしたわけだけど講談社アフタヌーンは購読してるから除外するとして、モーニングは兎も角イブニングはチェック入れないんですよねぇ。何でこんな話をするかというと勇午アフタヌーンからイブニングに移籍された腹いせに近い物があるのかもしれない。とはいえチェックは入れずとも目に入ってくる物がありました。それがこれです。ドラマ化ということで平積みされていたりしたのを手にしたわけですが、正直侮っていました。だってあの寺沢大介ですよ?『ミスター味っ子』やら『将太の寿司』とひたすらに料理漫画を描いてきた人です。そこからいきなり大食らい探偵の漫画を描いたと云われてどんなリアクションが取れるって云うんですか。まぁ、そういう意外性を持った作品だと云うことが伝わりにくいのは営業的にマイナスですね。勿体ないです。
ま、想像力が足りなかったと云ってしまえばそうなんですが、昔からギャグ的な効果を取り入れてうまさを表現してきた筆者だからこそ、ギャグへの応用は楽だったようです。それにしても・・・主人公のクイタンこと高野聖也は巻を重ねるごとに食べる量が異次元空間の如く増えていきますね。ギャグもどんどん快調に、ボケが冴え渡ります。それに対するのは高野の秘書をしている出水京子。古典的ボケに突っ込んでいきますがやや迫力不足。でもそこがイイ。まったりとしてしつこくなくそれでいて自己主張が強い。そんな漫画ですね。
それにしても折り返しの作者の一言が笑えます。一巻「また料理漫画かよと思ったけど自信作」二巻「西イングランドに遊びに行ったら太った。高野はあれだけ食ってるのに太らないのはおかしい」三巻「やめるな、続けてくれという言葉を沢山頂きました。っつーかそれならもっと単行本を買ってくれ」実にストレートな言葉が新鮮ですわ。
ま、もう四巻が出ているし、五巻もそろそろ出るらしいので、おそばせながら賞味してみたわけです。推理物としてはトンデモですがそれを笑い飛ばせる陽気さを感じ取れればいいかと。肩肘張らずにね。
追記:絵が一定しないのはなんとかならんのかな・・・。カラー原稿時の京子君なんて目が別人だったりするんだが。