椎名高志 絶対可憐チルドレン(1)・(2)

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絶対可憐チルドレン 1 (1)
椎名 高志
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絶対可憐チルドレン 2 (2)
椎名 高志
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椎名高志久々の連載です。積ん読になってたコミックをようやく読みました。
今回は今までの打ち切られコミックの『一番湯のカナタ』や『MISTERジパング』のような男性主人公物ではなく、『GS美神』の系譜にあたります。美神との大きな違いは主主人公が一人じゃなくて三人だという事ですね*1。また、今はやりのロリ方向へ手を伸ばしているということも勝因の一つなのではないでしょうか。美神の方はなんだかんだ言っても女性キャラが多くゲスト出演していき、やがてはゲストというよりもサブ登場人物の多さが魅力でしたが、今回はまだまだ序盤、且つ掴みはokという状況ですかね。
ストーリー面ではきちんと最終目標が掲げられています。でもこれは歳のいったヲタなら実に懐かしいネタですよね。宇宙戦艦ヤマトの「地球滅亡まであと何日」なんかと同じかと。これは『一番湯のカナタ』で実現できなかった所を再利用ですかな。目標達成型のストーリー構成は分かりやすくて読みやすいですな。
主な内容としては、日本で最強のサイキッカーは十歳の少女三人(明石薫・野上葵・三宮紫穂)で、強いサイキッカーは国の宝だから大事に育てなければならない。故に三人は国立のバベルという組織に属している。三人はその能力が強すぎるため、一般人から恐れられているため普通の生活に馴染めないでいるが、そこに三人の教官として一人の男が送り込まれてくる。男の名は皆本光一、『GS美神』で言うところの大人になった横島か西条のようなキャラクターである。彼は天才であったが為に子供の時分を普通の子供として過ごすことが出来なかった。その寂しさを三人の少女達、通称<チルドレン>にはさせたくなかった。その為に彼は頑張るのだった・・・。といった内容。
そこに加えるように最近降って湧いたのは、チルドレンは非超能力者へのテロリストとなりうるという予知だ。皆本はチルドレンと対決する事になりそうなのだが、それが起こらないように曖昧な未来に立ち向かう。
チルドレンに関してはどう考えてもパワーパフガールズの影響が色濃いわな。バブルス・ブロッサム・バターカップのような性格配分よりも日本人にはこっちの方が萌え要素が多いかと。ではその性格についてちょっと観てみるかな。

  • 明石薫

性格がオッサンなセクハラ少女。将来的にはナイスバディーに変貌することが確定。母親・姉共に芸能人である。超能力の種別はサイコキネシス

  • 野上葵

関西弁且つ眼鏡っ子、加えて黒髪ストレートとアンビバレンツながら絶妙のも絵を醸し出すキャラクター。ない乳を気にしている守銭奴。超能力の種別はテレポーテーション。

おとなしめなボケキャラ方向担当な眠たげな目をしたキャラクター。しかし根はしっかりしているし、結構陰険だが、心を許した相手にはそれなりにきちんと接する。ある意味で一番の常識人で、優等生タイプ。超能力の種別はテレパシー。触れた相手の気持ちがわかってしまうために、それを知っている相手からは避けられがち。皆本はそんな彼女と手を普通に握れる間柄。

なお、この世界観では超能力に等級があります。0〜7ということですが、彼女たちはその7レベルの化け物ということですね。あーそうそう、一話目にして決まったことが有りました。彼女らの目標は十年以内の世界征服。それだけの能力を持った人間なのだから当然らしいですが・・・、まぁテロリスト云々への布石ですな。
1・2巻読んで実感したのはやっぱり椎名さんの漫画は面白いなぁということ。『GS美神』を楽しめた向きは是非勝手読んだ方が佳いかと。

*1:厳密に言えば横島・おキヌ・美神が主人公だったので実際は三人なんですけどね。そう考えると皆本も含めてチルドレンの主人公は四人なのかな。