アイランド

アイランド
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posted with amazlet on 06.02.24
ワーナー・ホーム・ビデオ (2005/11/25)

「私とあなたのアイランド〜」って解る人どれぐらいいるんだろ。ま、それはさておいて、映画『アイランド』を観ました。CM観た人ならわかってると思いますが、臓器移植用のスペアをセレブ(有名人)が確保していて、そこで培養されているクローンは「アイランド」なる汚染されていない地域に抽選で選ばれることが至上の喜びと思っているのです。生活しているクローン達は徹底した品質管理で肉体の健康状態を維持し、仕事に精を出します。自分たちが住まう場所は高層のビルで汚染から逃れるための科学の砦、そしてビルから出てしまえば荒涼とした死の広がる世界だと信じ込まされています。「アイランド」とは楽園のことです。
でも実際にはアイランドはありません。屠殺される豚の如くクローン達は処理されるのです。主人公のリンカーン・6・エコーは好奇心旺盛な男性で、本来は行き来してはいけないはずの汚染された場所に頻繁にやってきては外界の情報を得ようとしていました。ある時彼は決定的な物を見つけてしまいます。蟲です。その蛾は一体どこからやってきたというんでしょうか。荒涼と広がる死の大地に蟲が住まうこともないというのに。そして蛾を汚染地域に離そうとするときに奇妙な階段を発見します。それを上っていくとクローン達の末路がどうなるのかを彼は知ってしまいます。アイランドに行ったはずの妊婦と男性がそれぞれ殺される様を・・・。
そして彼が好意を抱いている女性ジョーダン・2・デルタは元の女性が瀕死の重傷を負ったことでアイランド行きが決まってしまいます。リンカーンはジョーダンを救うためにアイランド行きを阻止して世界が外に広がっていることを確かめるために施設から脱出をはかるのでした。
ま、こんな感じ。主にエスケープアクションといったところか。もうひたすら走る走る走る。2019年という設定にもかかわらず随分と未来都市なNYですよ。ま、クローン達は一応外向きには「植物」扱いなので殺しまくってokという状況らしい。でも結局人間としての経験をさせないと商品として欠陥が出来まくるので現在のような状況であたかも人間のように暮らさせているという事らしいですね。まー正直なんてご都合主義な、とか思わなくもない。大作かもしれないけどB級ですわ。P・K・ディックばりの世界を信用できないという苦悩や絶望が無いだけに空回りしている感は否めません。男女の一組ということでアダムとイブを演出したいのかもしれませんねぇ。アフリカンらしいアフリカンが現れて最後に助ける内容なんかにはちょっと齟齬を覚えたりなんかしたけど、ハリウッド映画らしいハリウッド映画でしたわ。
原作のカスピアン・トレッドウェル=オーウェンがちょっと気になったけれど別に本出しているわけじゃないのね。
なんか後半退屈だったんで倍速再生で観てました。それで十分だったわ。時間つぶしぐらいにはなるかな。