トップをねらえ2 第一話

トップをねらえ2! (1)
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バンダイビジュアル (2004/11/26)
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ガイナックス二十周年記念作品らしいです。これ発表されたときは2003年ですからめっちゃ今更ですけど未だ完結してないらしいのでOKでしょう。
うーんガイナックスは『まほろまてぃっく』と『この醜くも美しい世界』以来だけど、鶴巻さんが監督してる作品は久々。ガイナらしさはサービス精神とかに現れてるね。鶴巻さんらしさというとむやみやたらに長い道路上に何故かその存在を否定するかのようになーんも通ってないところとかギャグっぽいところとか、ひたすらな壮大な構図とかが分かりやすい。しかし、キャラクターがひたすらに丸いな。丸いと云ってもデフォルメキャラがどうとかじゃなくて線が丸いってことね。細かいディティールを省略して丸くなってる感じ。鋭角な刺々しさはなりを潜めてるけど、局所的にメリハリは利かせてる。とは言え格好が随分即物的でもある。媚びすぎは正直引きますよ。
主人公を演じる声優福井裕佳梨はちょっと物足りない感じだけどさて、どう化けるか。優しいだけの声っぽいからなぁ。今まで演じてきた役柄もそっち方向が多かったみたいだし。しかしまぁ、年下のアイドル声優が出てくるとはちょっと驚き。まぁ普通のアイドルも軒並み年下になってますがね。
主人公キャラのノノはなんていうかこう・・・暑苦しい。しかもキャラ名が「ノノ」って・・・モーヲタが何も考えずにつけたとしか思えないんですが。あと明らかに電離層あたりまで来てるのに生きてるのは・・・いいの?それでいいの?ほんとに?更に無重力を無視したり、やたら激しい熱源の近くにいても問題なしだったり、本当にこれでいいんだろうか?
ちなみにキャラデは貞本義行らしいけど・・・腺病質な特徴の尖った線が全然無いため、その匂いは全然しない。これって貞本さんがデザインする必要性があったのか疑問でもある。
ストーリーの内容は宇宙パイロットに憧れるノノという少女が雪深い山村から飛び出して都会に出るが、パイロットになる方策すらわからず、ウェイトレスのバイトをしていた。ウェイトレスとしては壊滅的なドジッぷりでほとんど給料が出無いどころか向こう半年にわたってただ働きという有様。店で働いているときに客に絡まれていたところを偶然宇宙パイロットの少女に助けられ、以来彼女をお姉さまと呼ぶことを決意。パイロットになりたい旨を伝えるのだが、適正無しとはねつけられる。そこへ宇宙怪獣が飛来して・・・。といった内容。ちなみに舞台は地球じゃなくて火星とのこと。通りで荒涼としてるはずだ。
専門用語にもちょっとツッコミ。「トップレス」って誰がつけたのよ誰が。なんて恥ずかしい・・・。あまりにも直裁過ぎますよ。「トップレスになれた者だけが云々」ってねらいすぎだし。正直アホかと。なお、「トップレス」とは宇宙怪獣と闘う事が出来る超・能力を持つ子供を指す言葉みたい。で、その「トップレス」が属す組織が「フラタニティ」という物らしい。
バスターマシン・ディスヌフ。デザインワークは誰だか知らんが、激しくゲッターくさいデザインだなぁ。無骨さは鉄人とかジャイアントロボっぽくもある。バンカラな制服から着想を得てそう。なお、コクピット部は前作とは完全に違うっぽい。あんなに支持点が少なくて大丈夫なんだろうか。ちょっと不安。戦闘カットはまた随分と破天荒なカット割り。カメラ割りをせずに長丁場を視点移動しながら書いてる感じなんだけど、戦闘というよりプロレスっぽい。ただし、光線がなければね。空中戦とかやってるところをみるとタイガーマスクを思い出したりするわけですが、それもちょっと違う気がする。
なーんかひたすら「努力」と「根性」が大強調された作品だなぁと思いました。クオリティは高めだけど激しく困惑中。前作の「努力」・「根性」路線よりもリアリティが半端じゃなく削減されてるから完全に別物だわな。でも前作だってキャラクターに体操服の扮装させたり趣味に走ってたってのもあるからこんなもんなのかも。