奥田英朗 港町食堂
あらすじ
- 美人ママに叱られたい
高知・土佐清水篇
- 謎の生物VS.美人女医
五島列島篇
- 名もない小説家、ひとりたたずむ
宮城・牡鹿半島篇
- N木賞などおかまいなし
韓国・釜山篇
- 食い意地のせいなのか?
日本海篇
- 極寒の孤島に閉じこめられて……
感想
奥田英朗七冊目です。
本書は『野球の国』なんかと同じでエッセイなんですが・・・むしろ雑文・紀行文ってのが適当かと。ちなみに内容を断言するならば「意味のある内容はなし」ですな。まぁ・・・あらすじのやる気の無さからそこら辺は酌んでいただきたい。
有り体に書くと、バカ殿の接待喰い歩き日記という表現に落ち着くと思われます。何しろ
船旅、港、名物旨し、やることない、旨い、観光めんどくさい、旨い、こんな所に住んでも良いかな(でも文明から離れたら暮らせない)、旨い、また来よう(絶対再訪問しない)、旨い、編集者風情がグルメなのが許せん、やっぱり旨い、子供の躾ぐらいしろよ、まだまだ旨い、人情って良いよね、はー満腹。
これで内容の70%〜80%を網羅できてますからw。どこそこへ船を使って旅に行く、というくくりで港町に着き、喰い歩くただそれだけなんですよ。見所もなーんもないわけで本来雑誌に連載されていた時に付いたであろう写真も申し訳程度に章の頭に小さく写ってるだけだし、わざわざ買うような本じゃないのは確か。せめて写真がフルカラーで写されるとかがあるならば話も別なんだろうけど・・・。
いくら作者のファンであろうと、ここまでなーんの内容も無いと読んでも実りがないわ。故にスルー推奨。
てか、新潮社が『旅』なんて雑誌出してるの、これで初めて知ったよ。一体誰が読むんだろ・・・。
採点不能。
暇つぶしなら可かな。でも単行本だから暇つぶしとしては価格が高すぎ。ただ、おちゃらけた文体なのが救い。