森博嗣 笑わない数学者

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あらすじ

天王寺翔蔵という偉大な数学者が居る。近年では全く世俗へ出てこなくなったが、確かに未だ生存しているはずだ。犀川創平は師である西之園教授が天王寺博士と親しかったために、奇矯な人物ぶりを伝え聞いていた。いつかは逢ってみたい人物だったが、今まで縁がなかった。
そこへ萌絵がパーティーに誘われるという事になった。犀川が教えている中に片山和樹という学生が居るのだが、彼は実は天王寺博士の孫であった。萌絵が誘われたのはその天王寺博士の誕生日を祝う物でもあった。そこへ犀川が便乗したわけだ。
斯くして電車での旅と相成っているのだが、あいにく禁煙席の切符しか取れなかった。世相はクリスマス。いくら世知に疎い犀川でもクリスマス・年末とくれば帰省の文字が浮かばないはずは無いのだが、この場合は仕方ない。急に決まったことなのだから。
待ち合わせをしている三重県は津駅に降り立つとロータリーで顔見知りの人物と出会うことになった。建築関係の学会で数回会っているその男は建築総合研究所という施設の機関で働いている湯川という建築デザインの専門家だった。名刺交換と多少の雑談をしたぐらいなのであまり詳しい人となりは分からないが、どうやら彼もパーティーの賓客らしい。それを確かめたとき丁度うしろでやかましい話し声が聞こえてきた。こちらも三人だが向こうも三人。男二人に女一人というのは変わらないらしい。向こうは天王寺俊一と天王寺律子というらしい。もう一人の男は使用人の息子で鈴木昇と言ってワンボックスのワゴンを持ってきて賓客を車中へ誘った。二人はあまり好感の持てる人種ではないようだ。どちらも酒の匂いが鼻につく。
一時間以上かけて着いた先は変わった館だった。山の上に立つその建築物は元々天文台のための基礎を使い、建てた物だそうだが、平屋で三棟それぞれが円形をしていた。通称三ツ星館と呼ばれる館は遠く離れた四方の塔のライティングからしてオリオン座を模しているのだろう。電車の中や車の中で何度か出ていた話題の「消えるオリオン像」なるものも目にしたが、しっかりとした基礎や実際に手にした感触からは容易に消え去りうる物とはどうにも思えなかった。
中にはいると昇の母鈴木君枝が出迎えた。聞いていなかったが、なんとツインの部屋で萌絵と同室らしい。うーむ、片山和樹から噂が伝播する可能性がありうる。それに萌絵の願望が成就しうる可能性も・・・否定できないが、物理的問題なので仕方有るまい。そう納得した創平だった。
三ツ星館の真ん中はプラネタリウムホールでもあり、何か催しが出来るぐらいの広さがあった。なんでも個人としては日本一のプラネタリウムらしくかなりの金がかかっているはずだ。パーティー堅苦しいテーブルマナーを気にする必要がない立食式だった。そこで招いてくれた片山亮子、片山志保、片山和樹の三人と軽く話をしていた創平だったが、そこで唐突にホールの明かりが絞られていった。スピーカーから聞こえる金属音的な声が言った。
「メリークリスマス」

感想

森博嗣三冊目ですな。なんかようやくまともに読める話が出たかなぁと思ったら、トリック面が現実的な方向にまとまった物のどうにも弱い。これって古典的な映像トリック、またはイリュージョンとされる物の典型例ですわな。とはいえ、本書で気になるのはこっちじゃないわけですわ。もう一つというか三つ有る疑問がしっかり解かれない事ですか。これに関しては本書を読むだけじゃ解決は出来ないわけですが、果たして再登場なるんでしょうかね?S&Mシリーズはあと残り7冊もあるので多分出てくるんでしょうけど、このままだと随分気持ちが悪いです。だって謎が残るから。ある意味でこの本は問題の提起でしかないんでしょうかね。
さて内容へ。前々回が嵐の孤島、前回が密室殺人ときて今回は館物がサブテーマですか。密室殺人はある意味で本作もそうですし、前々回の『すべてがFになる』もそうなんでこれがシリーズのメインテーマなんでしょうが、前回は館物と言うより密室殺人がテーマと言った方が良さそうな気がします。ってーかそれぐらいしか要素が見つかりません。しかし、館物なのに随分とひねくれてますねぇ。これぐらいひねくれてるとある意味爽快ですが。「視点の逆転」もテーマの一つなので「密室殺人の見立て」になってるわけですな。「内と外それはあくまでも観察者の視点であって、観察者たり得ない傍観者は居ない」とは作中に出てきますが、全くその通り。第一章冒頭の「はたして、これは妥当な観察点からのもので、しかも連続した存在なのでしょうか?」という読み始めでは意味不明の文が読み終わった後にきちんと効いてくる、なんか初めて森博嗣の本でまともな話に当ったなぁと思わせる本でした。ただ、やはり致命的なのは人物の感情面での部分ですね。理知的に書いているように思えますが、もっと人間的な筆致で書かれていた場合恐らく「なんだこりゃ」と読者は思ったでしょう。ある意味で文体のトリックですが、人間を適当に描くという事を続けていっていたら推理物としては面白いかも知れないけれど、それだけな気がします。
ああ、推理で思い出しましたが、実にどうでもいい描写で謎を残すのは辞めていただきたいところ。伏線に使いそうで使わないとか読者の誤誘導を狙ってるんだか分かりませんが、どうにも不自然です。
三冊目でようやく萌絵が犀川を本気で狙ってるんだなぁと思えました。なら襲えばいいのに。
課題も多いが、謎を残したことで今後が少し楽しみ。ただ、天才を天才とするならばもう少し捻った方がいいような。あと動機面も前回に比べればましになったけど、瑕疵が多いなぁ。
70点。
今回は感想部分にかけないネタバレが多いので主にそっちで。本書を読んでから読まないと読んだときに明らかに面白味が半減します。

参考リンク

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ネタバレ

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まずは5つのビリヤードの玉の問題についてです。
数珠繋ぎにして1〜21の数を作りたいのだが、それを作る方法は玉を取る方法を用いると。隣り合っている玉同士でなければとることができませんよ〜ってわけです。ちなみに一度に取れる数は限定されてません。
この時点で問題はかなり限定されてきます。ビリヤードの玉は1〜15ということで5つの玉は1〜15の間ということになります。
更に、1と2はそれぞれ単独でなければ作ることが出来ないため5つを合計して21になる必要があるので1と2以外の玉は合計で18になるのは確定します。
そうするとこの様な数列が出来ることになるわけです。

  1. [1,2,3,4,11]
  2. [1,2,3,5,10]
  3. [1,2,3,6,9]
  4. [1,2,4,5,9]
  5. [1,2,4,6,8]
  6. [1,2,3,7,8]

この六通りが出ればほぼ答えは出たようなもんです。後は21通りしかない並びを捜すだけです。何故なら解答はたった一つだからです。
ピンと来ない人のために説明すると5個の数珠つなぎの場合、このそれぞれの玉をa,b,c,d,eとすると可能な並びは
(a,b,c,d,e,a-b,b-c,c-d,d-e,e-a,a-b-c,b-c-d,c-d-e,d-e-a,e-a-b,
a-b-c-d,b-c-d-e,c-d-e-a,d-e-a-b,a-b-c-d-e)
以上の二十一通りしかないわけです。これに適正にはまる解が正解とそういうわけです。
あとはスマートな方法が特にないので、順番を考えながらやると
1-5-2-10-3の並び
だと言うことが判明します。スマートなやり方がない場合PCに頑張らせるのが一番ですな。並びを特に考えないと一つの並びで28通りあるんですから。

その次、残された謎ですな。
今回は犯行は一人で行われたのに対し、殺人者に対する殺人者という犯人が二人の状況が出来たために解が難解になってます。ただ、それは残された謎とはほとんど関係ないです。この作品で残された謎は三点。地下にずっと居て死んだ老人は天王寺翔蔵博士か?入れ替わりをしたり、死を装ったりした片山基生、天王寺宗太郎、鈴木彰の三人は誰が死に誰が生き残ったのか?作中の最後に登場する白髪の男性は一体誰なのか?ということあたりですか。
第一の謎ですが、これは流石に本人であると思われます。別に本人でなくても構わないですがね。法医学はかなり正確ですから肉体年齢の割り出しでミスをすることはないでしょう。そうなるとDNA鑑定ですか。ただ、四人の内二人以外はDNAで当たりをつけるのは難しい。翔蔵博士は片山基生と天王寺宗太郎とは血の縁はあるものの、直系ではなくあくまで妹の双子の息子でしかないのだから。残された毛髪を何とか手に入れてそれで判断するよりほかないでしょう。まずこれを行えば恐らく本人確認は可能だと思われます。わざわざ本書にそれを入れなかったと言うことは、作中の死んだのは天王寺翔蔵博士であることを確定的にすることが目的で、それでも読者の読み取りから可能性の示唆という揺らぎを得るためにあのような書き方にしたのだと思われます。この場合残るのは本を書いた人物が誰でもあり得るという点でしょうか。故に不定
第二の謎の誰が死に誰が生き残ったか?って事ですが、死体は二つ、生者は一人というのが分かっているため少なくとも一人は生きています。これは反則だと思うんですが、本書の最後の部分に出てくる人物から類推するに鈴木彰は消えます。彼は単に使用人であって、こういう高度な問題を謎かけのように出すとは考えにくいからです。だとすると残るのは兄弟二人です。基生と宗太郎。二人はあまり似ていないとのことですが、双子の兄弟であるので容姿がにかよるのは当然。二卵性だろうが一卵性だろうが、大して違いはないです。これについては又難しい。何故なら前述の第一の謎も関わってきます。もしも翔蔵博士と兄弟の二人どちらかが入れ替わっていても有り得なくはないからです。
宗太郎が生き残っていた場合では死んだのは基生だと言うことになります。宗太郎は十二年前に事故を装って失踪しています。その時に死んだのは鈴木彰で、鈴木君枝と関係があってもおかしくはないです。一応愛し合っていたという記述がありますから。元々自分の家族に憎しみすら抱いていた宗太郎が消える必然性は自己の防衛という事が考えられますね。それに翔蔵が昇を自分の息子だと言っているが、愛し合う様になったのがもっと前であれば、息子がいてもおかしくはないのです。元々の家族を捨て、自分が居るべき場所に戻ったというパターンでしょうか。そもそも翔蔵の息子というのは歳を考えると難しいものです。還暦以上の老人が正常な生殖能力をどの程度持ちうる物なんでしょうね?それに翔蔵と君枝の間に恋愛感情のような物が有るような示唆はゼロでした。
さて、それはさておき、宗太郎は四年間かけて小説を書き上げるわけですがそれが八年前。基生が葬式を上げたのは五年前で、翔蔵の所に来たのもその頃だとすると、基生はその頃殺されたことになるでしょう。白骨化して発見されたのは基生です。ここで残るのはあくまで疑念です。翔蔵博士と基生が二人ではなくどちらか一人になる必要があります。何故なら地下室に残ったのはただ一人なのですから。なのでこのケースならば翔蔵か宗太郎どちらかが死んで残ったのです。ここで登場するのは翔蔵が昇を自分の息子だと言ったことです。これが事実ならば死んだ人物は翔蔵に成り代わっていた宗太郎ということになります。そうなると昇はそれを知っていたことになります。二人は実の親子のように親しくしていたようですから。当然君枝も知らないわけはないでしょう。ということは翔蔵こと宗太郎の操り殺人という見立てが出来るわけです。何故なら丁度基生が殺されたとおぼしき五年前と昇が律子と俊一を殺そうと画策しだしたのもこの頃だからです。四年間生活したことでオリオン像のトリックの為のギミックを宗太郎は発見したのでしょう。
もう一つの可能性である基生生存について探ってみます。癌の手術後の病床で「睡余の思慕」を読み基生は宗太郎が生存していることを知ります。この場合これを書いた者は宗太郎と仮定するのが現実的でしょう。あらすじを聞いていたのならば恐らく翔蔵博士が書くというのもあり得そうですが、必然性がありません。そして野に晒されることになった死体は宗太郎ということになります。ただ、この場合著しく欠乏している事柄があります。動機です。果たしてどのような理由で宗太郎を殺すに至ったのでしょうか?あくまで仮定ですが、双子特有の勘の鋭さから「睡余の思慕」の内容の意味を読み解いて、亮子を守るために殺したのでしょう。しかし、この点には弱点があります。彼は自分の生を隠し死んだ人間になることを望んでいます。今更家族の情を顧みるでしょうか?だとすると自身の居場所を作るために宗太郎を殺したと見るのが妥当ではないかと思います。三ツ星館を設計したのは基生です。ならばオリオン像のトリックは当然の事ながら知っているはずです。また、地下室に籠もるようになると言うことで外界からの干渉も受けなくなります。ホワイトボードを埋め尽くしていた数式云々は彼が設計関係の人間であったということで、数学の知識もあったでしょう。ということはわざわざ書いてある物を綺麗さっぱり消す事で筆跡鑑定を逃れたのでしょうね。もしも基生が生きて館に居たということになれば、翔蔵博士は外に出たことでしょう。そして基生が翔蔵博士に成り代わり地下で生活していたと。ここで気になるのは昇の事です。昇は誰の息子なのか?これは基生が来たのが五年前なので、七年前に昇に自分が父親だと名乗った翔蔵は基生では有り得ないわけです。七年前という事だと小説を書き上げた翌年です。宗太郎が自殺したとされるのは基生が訪れる少し前というように書いていますが、それが正しいとはどうにも思えません。成り代わりを考えた場合同時期に死亡したというのはあまりにも都合が良すぎる。故にここは翔蔵博士を名乗る人物の偽証とみます。翻って考えると、小説を書き上げた頃からもう既に翔蔵と宗太郎は入れ替わっていたのではないか?と考えられます。故に昇に息子だと告げたのは宗太郎ということになります。また、成り代わっていた宗太郎は成り代わろうとした基生によって自殺に見せかけられていた。ここで重要なのは双子の利点を利用したことです。二人の顔の特徴はよく似ている事、また基生は癌の闘病生活から老人じみた姿形になっているでしょう。よって昇を上手く騙し終えた基生はかくして翔蔵になったわけです。
この通り、成り代わりを考えるとどうにも翔蔵という人物が消えることになります。こうなると第三の謎である最後に登場した老人は翔蔵なのか?はたまた二人のどちらかなのか?と考察せざるを得ません。どうにも不確定要素が多すぎるので、答えが一元化できないんですよねぇ。それにトリビア*1 な事かも知れませんが、答えをはぐらかす様な点も見受けられるんですわ。例えば、「睡余の思慕」ですが、宗太郎が本当に書いたのか?というような読者が疑問に感じるぐらいの作風の変化。翔蔵は三ツ星館をでて生活するならば自身の情報を外に出せないことと、それに伴う生活が困窮すると言うこと。逃亡者には金が必要ですよ。銀行すら使えないとかはちょっと問題かなと。ただ、翔蔵は必ずしも自身の情報を消し去る必要性はないって考えることも出来るので、その点は考慮しなくても良いかもしれません。それに金を使えば他人の戸籍だって換える世の中です。金が唸るほど有るはずの翔蔵が隠し資金を使って生活していると考えても決して間違いじゃないかも知れません。基生が成り代わっていた場合は昇にばれない方法が特にないってのが最大の問題点ですか。その何年か前から宗太郎が翔蔵に成り代わっているという事に気付いていたならば、発見したのは正真正銘の翔蔵であったのか、それともその翔蔵と基生が入れ替わっていたという見方も出来るのかも知れませんが、決定的な問題があります。基生は癌で入院しています。その間は地下に居たのは本物の翔蔵だったんでしょうか?一体なんの目的で翔蔵は基生と入れ替わる必要性があったんでしょう?それに基生が宗太郎を殺す切っ掛けになったのはどうやら「睡余の思慕」ですが、それを読むことになったのは書き上げてから三年も先のことです。何故読まなかったんでしょう?もしも翔蔵と入れ替わっていたのなら読んでいてもおかしくはないはずです。実の父親のように慕っていた昇がその本を買ってきても別段おかしいことではないでしょう。また、それぞれ入れ替わっていたのなら、最大のポイントが書かれていません。心不全でプールに浮かんでいた翔蔵博士ですが、この翔蔵博士が本物である可能性として、手術痕について書かれていません。そりゃあ最近の癌の治療は切るだけじゃないのはわかりますよ。でも放射線治療と化学療法だけでは根治は難しい。癌はそれに数年周期で再発する可能性も有るので、定期的に検診する必要もあります。まぁ、それについてはさておいても、死体に手術痕がなかったということから、おそらく博士は本人だったのでしょう。とすると第三の謎は基生である可能性も以前あり得るわけです。
ということで第二の謎、第三の謎とも不定です。どこかに偽証があったりしてきちんと判断できないようになって居るんでしょう。これでは致し方有りませんなぁ。シリーズに登場するであろう人物の再登場を待たないと無理です。

でもこういう解決できない妄想できる謎は大好きです。出来うるならば動機面をもう少し綿密にすればのって読めるのになぁ。どうにも鈴木君枝の描写が微妙なのと、片山志保、片山亮子の描写が中途半端なのが気になりますね。君枝は犯行動機がよく見えてこないし、唆されたとしてもかなり中途半端です。志保と亮子は唐突にヒステリー起してますが、ちょっと唐突すぎないかなぁ。ここらへんはかなり唐突に感じたしね。でもまぁ中々楽しめました。初めて衒いなく読めたしね。

追記:題名が作者のヒントとなっているという事実を知ったので、死んだ天王寺博士が本人でないこと、作中の最後に出てきたのが本当の天王寺博士であることが確認されました。問題は今回の天王寺博士を演じていた人物です。第二の謎ですな。これはそれぞれ

  • 宗太郎が成り代わっていたのなら何故時間がなかったのか?
  • 基生が成り代わっていたのなら死体に手術痕が有った、という記述がなかったことが謎だが、時間がなかったという理由付けには癌が挙げられる

このあたりが疑問。
自分は宗太郎が成り代わっていたという説を推したいが、基生が成り代わっていた説が一般的なようだ。だが、宗太郎が成り代わっていれば、律子と俊一を殺す算段の糸を引いていた黒幕と考える方が自然だと思うがどうだろうか。確かに天才か凡才か、理系か文系かみたいな所は重要かも知れないが、犯行を唆す為にそのあたりはほとんど関係ないと思う。特に殺人に理系も文系もないかと。

*1:「些末な」という意味。作中ではトゥリビアルと書かれている。トリビアの種のあのトリビア