ジェフ・ヌーン 未来少女アリス

あらすじ

あのアリス・リデルが柱時計に消えたオウムのホイッパーウィルを追って時計に入ると1860年の11月24日(日曜)PM1:50から1998年の11月24日(木曜)AM5:07にタイムスリップしてしまう。
未来では人間と器物や人間と動物の混血型生物が暮らしている。アリスは過去でなくした木製パズルのピースを未来で見つけることになる。どうやら未来ではパズルピースと呼応するように殺人事件が起こっているらしい。そういえば一緒に持ってきたはずのお気に入りの人形もどこかへ行ってしまった。探さなければ。
アリスは過去へ戻れるのだろうか?

感想

えーっとやっぱりジェフ・ヌーンということで読んだわけですが、大失敗。
スタージョンの法則に当てはまっちゃった感じ。SFじゃなくてFTだけどね。
訳者あとがきで書かれているんだが、本書は「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」の続編として書かれている。まぁ、勝手にやってる事だろうけどね。変な世界観と言葉遊びまで真似しているので確かに違和感はないけど、無理やり邦訳してる感が抜けない。というより、英文で読むしかない内容を邦訳するのには無理があるんだわ。ダブルミーニングとか韻踏んだりとか原文じゃないとやっぱりぬるぽ早川書房はこういう言葉遊びで50%以上占められた本をたまに出すけど原書と抱き合わせで売るべきだと思うわ。更に場面場面で解説つけてやらないと、原作は何狙ったのかってのと、訳者はそれをどう訳したのかって言うのが分からない。もはやどちらが欠けてもいけないような気がする。もっともそんな抱合せ販売なんて絶対にやらないだろうから、無駄極まりない感想だなぁ。
日本語で延々言葉遊びで占められたストーリーを追うのは苦痛だわ。なんか自由詩の詩集でも読んでる気分になる。正直不毛。詩ってしっくりくる想像が脳内に思い浮かべられないとぶち壊しだし。25点。

参考リンク

<プラチナ・ファンタジイ> 未来少女アリス
ジェフ・ヌーン 風間 賢二
早川書房 (2004/06/24)Isbn:4150103660
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