小松左京 宇宙人のしゅくだい

あらすじというか内容説明

SFのショートショートが複数収録されている小学校3・4年生以上向きの書籍。
大人よりも子供に向けられたライトなお話。

感想

この本は俺のある種のターニングポイントだったんじゃないかなぁとか思ったり。読書のきっかけになる一冊ってみんな何かしら持ってるんじゃないかな。
当時ちょうどバックトゥザフィーチャーがTVで放送されまくっていた時期で、多くの子供達がSFというものに気軽に触れられる時期だったと思う。そんな中で読み始めたものだから実に面白く、読書が好きになるきっかけになった。
やはり、今もショートショートとSFが好きなのはこれに由来するんだろうね。勿論今は長編も好きだけど、短編には長編にはないどれだけ簡素でどれだけスマートに纏めるかという作者のセンスが無いとダメという決定的な点があるから、最近はまともなショートショートSF作家にお目にかかれないのがさびしい。
大人だとこの本に興味もなにももてないだろうし、点が辛くなるだろうけど、子供に向けて読むという本としてはこの本は80点をつけても問題ないと思う。大人が読むという事に関しては40点ぐらいかなぁ。

ちなみに、小松左京を知らない人に向けてTIPS。
小松左京星新一筒井康隆とあわせて日本SFの黎明期を支えた御三家と呼ばれる存在。この三人は長編も書いたけど、主に短編で沢山良作を書いた人たちでもあります。日本に住んでれば読んだ事はなくても、その作品に触れ合った経験を持ってる人は多いんじゃないかな。フジテレビ系でやっていた「世にも奇妙な物語」はほぼこの三人のショートショートが下敷きになっていると思ってもまちがいじゃないですわ。

小松左京は最近消息が聞こえてこないけど、そろそろぽっくり逝っちゃうのかなぁ・・・。ちょっとさびしい。

参考リンク

宇宙人のしゅくだい (講談社青い鳥文庫)

宇宙人のしゅくだい (講談社青い鳥文庫)