レモンクラブの作家について

コアな内容と不快感を感じる人が居るだろうと思うので、そう感じる人は上の最新の日記からトップへ抜けてくださいな。



























































































































































今までは雑誌の体裁についてやってきましたが、今回は中身の漫画を書いている作家についてちょっと触れてみたいと思います。
この雑誌を締めていたのは当時ふぁんとむ・かたせ湘・ぺがさす・DONKEY・佐藤丸美・伊集院808・真弓大介中総もも谷内和生橘孝志・かやま☆みく・十六女十八女、このあたりでしょうかね。
この中で廃業してるのはかやま☆みく・ぺがさすぐらいでしょうか。かやま☆みくに関してはググってみたものの一向に出てきませんでした。まぁ、かつてはそれなりに名前が売れていたけれど完全に忘却の彼方のようですね。ぺがさすさんは1997年あたりを境にぷっつり一年ほど音沙汰が無くなったと記憶しています。一年ほど経って突然復帰したものの、またすぐ消えたようです。
この雑誌で超絶に上手い作家というのは居ませんでしたから、現在もこの稼業を続けている人は何らかの方向へと変わっていっているようですね。

普通に上手かった作家

上手かった筆頭の方に入るのは中総もも谷内和生あたりでしょうか。この二人は一般商業誌でもやっていけるぐらいの力量は有ったんですが、
中総ももは商業からある時期から足抜けして休養を取った後同人に復帰してますが・・・画力が落ちたのか、デフォルメ系に移ったのか目茶苦茶下手になってます(参考)。HPがあって同人活動を続けてるのは多分佳いことなんですが、年月が人を変えるってのは恐ろしいです。昔は蛇っぽいぬめり感を感じさせる肉感的な絵柄だったのに現在は中途半端なロリ方向へ遷移しているみたいですしね。
谷内和生は現在"みなづきゆず"と改名して活動しているようです。でもHPもなくなってるし、その後の音沙汰は発見できませんでした。生きているのか廃業してるのかちょっと分かりかねます。
中総もも谷内和生は完全に少女漫画系のアニメよりな絵柄で頑張っていたんですが、踏みとどまれませんでしたねぇ。

上手いことは上手いんだけど・・・ちょっと古くない?って思っていた作家

このあたりだと筆頭は佐藤丸美真弓大介にふぁんとむ、かたせ湘、ぺがさすあたりでしょうか。
もう佐藤丸美真弓大介はなにを今更なぐらい古くさかったです。てか掲載雑誌を間違えてるくらいに。でもデッサンレベルでそこまで変じゃなかったですね。ちなみにこの二人はきちんと方向修正して上手く立ち回ったみたいです。時代に合わせて絵柄は変わってエロトピアナイズされた劇画調一歩手前のギャグマンガみたいな方向から、萌えというよりは大人の色気系に行った佐藤丸美とフェチ方向へ廻転した真弓大介。個人的にはギャグを無くした真弓大介ならば結構良い感じなのではないかと思います。方向もフェチというか拘束系へ傾いているようなので好みとも合いますしね。
ちょっと調べて分かったことなんですが、佐藤丸美さんは夫妻のペンネームなんだそうです。夫が作画、嫁さんが話を作るってやって生み出されるそうです。
真弓大介は絵柄は好きだったけれどもエロにギャグを無理矢理に差し挟む、というかレイプまがいのことをする人物が大抵なんでそんな扮装してんだ!ってな格好で足裏占いよろしくやっちまう話ばかりでワンパタだったのがダメだったんですが、最近はそうでもないみたいですね。

ふぁんとむは今は完全に漫画家ではなく、イラストレーターに落ち着いているようです。てか、この人あまりにも手が遅いのと、漫画を書かせてもキャラクターの表情が常に笑顔・笑顔・笑顔で絵柄の安定はしてるんですが漫画を書かせると下手なんですよね。当時の流行のアニメ版らんま1/2っぽい絵柄は好きだったんですが話を作るのは下手だし、オチもつけにくい作家だったし、原稿書くのが遅すぎて、レモンクラブの締め切り破りの常連だったししょうがないでしょう。それに明るすぎてどうにもエロくないんですよねぇ・・・。唾液を書かせるとちょっとエロくなりましたが、それ以外はちょっとねぇ。この人の女性の絵を見てると思うのは松本零士の書く女性と同じ方向性でみんな髪型以外は同じって事ですかね。書き分けが下手というか。

かたせ湘という名前はエロ漫画に目を通している人ならば必ずどこかで一度は目にしている名前だと思いますが、ほんとに昔からこの人は変わりませんねぇ。成長という言葉とはほとんど無縁で、既に完成されているからって事なんですかね。この人が描く漫画は大きく分けて2パターンですね。ロングヘアの巨乳なボンキュボン!な女性が男食いをする話か、ショートかセミショートで胸が貧弱気味女子高生が出てくる話か、大体このあたりに決まってます。時期を考えずに舞台を夏にして海に行く話とかよく書いてましたねぇ。現在も勿論現役ですが、水彩系の塗りから現在はPC塗り(エロゲ塗り)に変わっているようですが、キャラクターの良い女ぶりの方向性は変わってません。多分中身のないシナリオも変わってないことでしょう。

ぺがさすはもう立ち消えて久しい作家ですが、私にとっては中々印象深い人です。絵柄はヘタウマ系でデッサンがいつも一定していないけれど、そこがいいと感じてましたね。どこかミステリアスな話を書くのが基本でサスペンス仕立ての話が多かったように思います。近親相姦ネタとか緊縛ネタとかセオリーとなりうるエロ漫画の話の基本を見せて貰ったような気がしますね。でもこの時代だから琴線に触れたんであって現在ではどきどきもワクワクもしないでしょうねぇ。この人から立ち上るSM臭が私を引きつけていたんでしょう。絵柄は全然違いますが、方向性の似た作家を当てるとすると山文京伝あたりですかね。何故この人が印象に残っているかというと、当時抜きネタだった漫画を捨ててしまい大後悔をした経緯があったりします。その間当人が休業中というかレモンクラブから姿を消していた時期だったので煩悶したのですよ。故に強く印象に残る結果となったわけです。実にくだらない話ですが・・・唐突に読みたくなる漫画とか小説とかありません?あんな感じで半年以上悶々としていれば流石にこうなっちゃいますよ。

絵も話も下手で載ってるのが不思議だった人

橘孝志は微妙でしたねぇ。ギャグ方向へ行ってみても突き抜けないし、顔の造作にいつもアンバランスな感覚を覚えました。頑張ってはいたんでしょうがやはり昨今のエロ漫画の業界で上手い人が載るという基本則にそぐわなくなってきたんでしょう。でもまだ商業に食らいついているようです(参考)。

十六女十八女はひたすらに懐かしいですが、進歩はしてないみたいですねぇ・・・。この人効果音も古いし、一コマごとに台詞を回すのが好きみたいですが、絵柄の変革を経ないともう流石に厳しいんじゃないかなぁ。ワンパタのSMものしか書けないので、一冊単行本があれば十分な感じなんですよ。ほとんどなんにも変わらないんですから(参考)。てーか商業ではあぶれてるみたいですね、同人誌がメインになっているようですし。絵柄に多少の変化は見られるような気もしますが、エロさとはほとんど無縁な気がします。

伊集院808、この作家に関しては今はかなりまとものようですが、わたしゃデビュー当時すら知ってるんでここの位置に。この人はデビュー当時にはキャラクターのポーズが一定の物しか書けなかったんですわ。しかも、偶に首から上と下が明らかに別個としか思えない物ばかり。それにデビュー当時はストーリーという物はほぼ無し。なめてんのかてめぇ的な漫画ばかり書いていた気もしますが、今となっては佳い思い出のわけねぇだろがー。ま、現在は宇羅々ひかるとして活動してます。そりゃあ2002年以来見つからんわけだ。現在の絵柄はピロンタン(現在は大塚弘樹として活動)が夢雅の時に連載してたときの絵柄に似てますね。まぁ、まともです。(ちなみにあまり関係ないですが、ピロンタンの頃は兎も角、大塚弘樹としてエロティクスに連載を持つようになって芸術方向に傾いてますね)

改名事情について

エロ漫画家を追っかける上で必要なのは漫画家の名前とその絵柄を一致させる知識ですかね。特にエロ漫画家は他の漫画家の業種に比べて改名することが多いです。この理由は主に二つあるんですが、それぞれについて説明してみます。
一つめ、エロと普通の一般商業漫画を分ける目的。両方手を出している人なんかの場合ではこういう手段がよくあります。まぁ、エロやってるのが恥ずかしいって人もいますし、一般商業の方とペンネームを分けることによって普通の人にエロの方を発見される確率を減らすという意味もあります。ま、エロの中でもショタ物とかロリ物、同人などで名前を変えている人もいるのでその限りではないですが。
二つめ、長く活動しているとその名前にイメージが付きます。良くも悪くもですね。それを打ち破るために過去を捨てるために名前を変えたりするわけです。これは良い方だと下手な時期の自分の作品と見比べて欲しくないという前向きな行為ですが、悪い方だと盗作したからとか、書店で売れない作家ということで置いて貰えなくなったからとか言うことがありますね。