機動戦士ZガンダムII-恋人たち-

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というわけでDVD観ました。フォウ・ムラサメ島津冴子からゆかなに、サラ・ザビアロフ水谷優子から池脇千鶴に、ロザミア・バダム(劇場版ではロザミア・バタムに変更)が藤井佳代子から浅川悠に変更になってましたがおおむね問題なかったように思いました、池脇千鶴以外。やっぱり声優本業と兼業の差はでかいですよ。致命的とまでは言えないまでも下手なんですよね。なので浮いちゃってました。声優ではレコア・ロンド勝生真沙子は大人の女を思わせるやや低い声がよかったですね。ただ、同じ歳を召した方という点ではミライ・ノアの白石冬美の声は流石に歳喰いすぎてます。少なく見積もっても50代以降の声にしか聞こえないのは痛いなぁ。まーしゃーないですけどね。
残念ながら前回の「星を継ぐ者」のラストにあった予告ほどの緊迫感はなかったなぁ。やっぱり劇的なBGMとの兼ね合いで特徴的な台詞を吐くという時間の限られた予告ならばまだしも、メインの方では緊迫感のないBGMとやや間延びしたやりとりが行われていては破滅的な予感が全然強烈じゃなかったんですよねぇ。狂気を感じさせてくれる感情の交流が取捨選択されまくっている内に薄れてしまったんじゃないかなぁ。
ちなみにロザミア・バダムは今回チョイ役。ほとんど意味がない感じ。あくまでフォウとの交流、そしてサラが主眼になってるかな。
ストーリー的にはクワトロは宇宙に、カミーユは地上に残る。カミーユは香港でフォウと出会い、フォウと戦い、フォウとカミーユが宇宙へ向かうはずだったがフォウがその途中で撃たれ死亡、カミーユはその遺志を引き継ぎシャトルで宇宙へ。宇宙でコロニー落としを月のフォンブラウンに敢行しようとしているティターンズの作戦を阻止するためにエゥーゴは策謀するが、そこにサラが白旗を揚げてやってきて潜入、スパイ行為をし、カツ・コバヤシを人間不信にして逃亡。一方地球ではブレックスとクワトロが地球議会に働きかけようとしていたが、その最中にブレックスが暗殺される。(クワトロのシャア・アズナブルと名乗って演説をぶつ部分はカットされてしまった)クワトロはいつの間にか宇宙に戻り、地球で拾ってきたシンタとクムの孤児二人を連れ帰る。
一方引き続きティターンズは月への攻撃を計ろうとし、その実行人物にサラが指名され月都市に爆弾を仕掛ける。そこでシンタとクムが館内にいないことに気がついたファとカミーユが恐らく都市に出ているとみて探しに出かけるのだが、そこでサラを発見、爆弾の事実を知る。補給作業をしていた艦艇は中途半端であったが、仕方なく作業を打ち切り、避難を始める。一方サラとカミーユは爆弾の解除をしようとするが失敗、アポリーがリックディアスで救助にやってきたのでそれで帰投、当然サラは捕虜となるのだが、エゥーゴ艦隊はティターンズそしてパプテマス・シロッコの艦隊と交戦へ。サラは宇宙服をストックしておく部屋に拘束されていたのだが、本来サラ以外人の居ないはずの部屋にクムとシンタがかくれんぼをしていて隠れていたことを利用して言いくるめ帰投する。
ティターンズエゥーゴの艦隊戦の最中にアクシズが大量の期待を率いてエゥーゴ側についてティターンズを攻撃するに至り、シロッコは敗走。ハマーンとシャアの邂逅が果たされる。
うーん、前回は余り気にならなかったけど、画像のノイズが妙に気になった。古い方のフィルムをデジタル化したときに新しい方にもシームレスを意識させるためかフィルタを掛けていて画質的には差異はあまり無くなったのかもしれないけれど、どうにも劣化という印象は否めない。だってクリアじゃないんだもの。あと古い方で気になったのはやはり古いアニメによくありがちな線のふるえかな。特に目と口は震えすぎだわ。勿論作画のレベルが低すぎる場面多し。デッサンくりまくってるとか、逃げ出す人々が三秒ぐらいのループになってるとかちょっと厳しい。デジタル処理で古い部分と新しい部分を結合処理とかするぐらいならほんとに全部作り直した方がよい気がした。
ちなみに今回アムロは前半にちょろっと出たぐらい。強調されるのはベルトーチカとのやりとりかな。ベルトーチカこりゃあファンに嫌われるわw。ここまで露骨なキャラだったっけ。流石に「恋人たち」と冠されるぐらいだから妙に恋愛部分がクローズアップされてるな。例えばヘンケン艦長とエマ。ヘンケン艦長のアタックへの気概へちょっと呆れ混じりに顔を見合わせるシャアとブライト艦長ワロス。サラとカミーユの関係ってのもちょっとあったけど、カミーユはサラにアイスを買うところをファに見つかっちゃってきまり悪げにしてた所とかそういうのをなんか感じさせるために入れてあったんだろうか?その後唐突に関係悪化とか急激すぎる物を感じたんだけどなぁ。あと、クワトロとレコアですか。ご褒美がキスってどうなのよ。まぁ、伏線だから仕方ないんだけどねぇ。
もっと憎しみを強調して描いた話だと良かったなぁ。
ちなみに現在劇場でやっている完結部分の予告を観てみた。・・・なんか物語の収束の為にテーマ曲をバラード調にしてしかも曲調に泣きがないのでえらい微妙。本当に大丈夫なんだろうか・・・ちょっと、いやかなり不安。