ハウルの動く城

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ハウルの動く城
ハウルの動く城
posted with amazlet on 06.03.03
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2005/11/16)
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今更やっと見ました。ストーリーは帽子屋の娘ソフィーがたまたま魔法使いのハウルと出会ったことが縁で、荒れ地の魔女に目を付けられてしまいます。そしてハウルとまた出会うことを見越した荒れ地の魔女はソフィーに呪いをかけます。そうしてソフィーは若い娘からえらく歳を取ったお婆さんに変えられてしまうのです。
ソフィーは姿を変えられてしまったことで実家に留まることは出来ないと思い、ハウルの住むとされる山深い土地へ分け入ります。そうして動く城と対面するのです。そして無理矢理やってきたソフィーはなし崩し的に掃除婦として動く城に住み込み始めるのですが、世は戦争のまっただ中。魔法使いにも戦争に参加するように王からお達しがやってきます。ハウルは力の強い魔術師ですが、悪魔との契約をしていることもあって邪悪だと思われている節があるわけです。国側は戦争に荷担するか否かでハウルの資質を見極めようとします。ハウルは結局戦争には荷担しない事を選ぶのですが、どちらのせよ戦争の道具となる物は壊そう、殺そうとします。結果ハウルも怪我をし、消耗もするんですが、ハウルは今まで逃げ続けてきた人生に守る物を見つけ、守るために立ち向かうことにしました・・・。
みたいな話かな。結局ソフィーにかけられた呪いは真実の愛を持った相手のキスによって解けるという事みたいだけど説明自体は0。その代わり、動く城に行く途中であった呪いのかかった案山子のカブの呪いの解き方がそれだったし、その前にソフィーがハウルとキスをしているから恐らく二重に説明することを避けるために展開的に同じにしたんでしょうね。
いつものジブリ作品の病的な「反戦」と背反正当化された「いくさ」の内容があほらしいなぁ。内容は近年まれに見るストレート具合。でも積み込み過ぎな感はある。説明不足な部分が多いし、ソフィーの顔の造作とかハウルの顔の造作とかカットごとに違いが出すぎ。ソフィーは演出的に顔の年齢が上下するというのは解ってるから良いにしても、ハウルの造作が変わるとかちょっと駄目だろ。その割には力入れているカットの場合、映画でしかできない滑らかな足の動かし方の動画(映画初期のハウルとソフィーが出会ったカットね)とかムダに枚数使っている気はする。
ハウルとソフィーは元々ソフィーがハウルの子供時代にタイムトリップして云々というあたりの説明不足はちょっと深刻かな。あれだけではハウルがソフィーにどうこう言う内容じゃあないしねぇ。
しっかし、ソフィーが寝ている場面では年齢が元の物に戻っていたり謎が多いな。そういう説明もやっぱり欲しい気はする。反戦の内容でハッピーエンドのエンドマーク付けられたから満足してしまったのかもしれないけどね。
まぁ、それほど木村拓哉の声が気にはならなかったけれど経験不足は否めないかな。あと、声質もちょっと問題な気がする。倍賞千恵子はやっぱり少女声に無理があるw。上手いからカバーできているけどね。神木隆之介は素人に毛が生えた感じだけど、子供声のよくある演技が出来ていないレベルと比べるとマシかな。我修院達也は・・・まぁ、ありなんだろうなぁ。
ジブリらしさっていうとメカ関係かな。文明的には蒸気機関が関の山の癖にオーバーテクノロジーな飛行機関係が出てきていたりして妙にミスマッチ。でかい戦争用の爆撃機みたいな飛行機はまるでナウシカのそれだし、一人・二人乗りらしい昆虫の羽みたいなのがくっついている簡易飛行機はラピュタの海賊のアレだし、なんか再利用な気がする。ちなみに世界的には19世紀っぽいかな。ラピュタの世界観に一番近いかも。
童話童話しているので大人には向かないけど子供には好かれそうな気がする。